35歳でスキルス胃がんになった。その後。

結婚後、不妊に悩み、病院での治療を決心した矢先、35歳でスキルス胃がんになりました。TS-1の副作用により涙道が閉鎖し、常に涙が目からあふれ出ている状態です。

どうしても夫より先に死ねない理由がある

「がん」と告知されたあと、すぐに「私はもう死ぬのかな?」と思い、次に「夫を残して死にたくない」という思いが頭の中を駆け巡った。

その理由は何か。

一番は「お金」の問題だ。

我が家の家計の問題

結婚してしばらくは共働きをしたが、途中で私はパートに切り替え、夫の扶養の範囲内で働いていた。
家計に関することはすべて私が管理していた。

住宅ローン、自動車保険、生命保険、地震保険、固定資産税、自動車税、車検…どの時期にどれくらいの金額が支払いとして発生するのか、把握できているのは私だけだった。

夫は典型的な仕事だけをしていればいいと思っている男だ。
もちろん、私がパート程度の働きでも生活できているのは夫の収入があるからだし、夫なりに収入が上がるように日々努力をしているのは分かっている。

ただ、あまりにも家庭内のお金の流れについて無関心であった。
気になるのは自分が小遣いとして使えるお金のことだけだ。


がんが分かってからやった3つこと

がんと告知され、手術を受けるまで約3週間あったが、その期間はひたすら資産(と呼べるほどのものではないが)がどの口座にどれくらいあるのかをまとめようとした。主にネットバンクを使っていたので、ログインの方法やパスワード、さらには住宅ローンや光熱費、クレジットカードの引き落としがどの口座からされているのかも、夫が分かりやすいようにノートにまとめた。

次に生命保険の受け取りについてもノートにまとめた。
会社員時代に加入した私の終身保険がある。(老後の年金代わりにする予定だった)私が死んだら、1000万円の保険金が下りることになっている。その他にもう一つ、夫の職場の団体保険にも入っていて、私が死んだら、300万円下りる。
せっかく今まで掛け金を払ってきたのだから、夫には必ず受け取ってもらいたい。ただ、夫は保険の仕組みをよくわかっていないし、保険金の請求手続きなんてもちろんやったことがない。
だから、保険金を請求する流れをノートにまとめ、保険証書も併せてファイリングした。いよいよ…となった場合、それを夫に渡し説明をすることにした。

また、我が家の車の名義も私だし、自動車保険の加入者も私だ。
幸いなことに自動車保険は特に手続きをしなくても毎年自動更新になっているようだったので、ほったらかしにしても大丈夫かもしれない。
ただ車の名義に関しては、廃車にするときや売却するときに、名義人死亡ということで手続きが必須だ。どのような手続きが必要になるのか、これもまた調べて、簡単にノートにまとめた。


正直、面倒くさくなった

こんなことをやっているうちに、面倒くさくなった。
夫が私より先に死ねばいい…というのは言い方が悪いので、私が夫よりも長生きすればこんなことをしなくても物事は万事スムーズに行く。そうポジティブに考えるようになった。

夫も少しずつだが、家計に関心をもってくれるようになった。よっぽど私の病気がこたえたとみえる。これは良い傾向だと思う。夫婦ならば、家計に関する情報はしっかりと共有するべきことなのだ。

今まで夫と共有するという作業をしてこなかった私にも非はあると思う。「共有」という行為には多少の面倒くささもあって、共有することで、相手の考え方とぶつかることもあるだろうし、自分の考え方を否定されることもあるだろう。ただ、そういったやり取りを含めて、きちんと向かいあえる夫婦をこれからは目指していきたい。

そしてもし、突然死期が訪れてしまった場合、こうした引き継ぎも何もなく、別の世界に旅立ってしまうことの怖さも同時に感じた。
我が家の場合は思いがけずに私のがんの発症が家計管理の転機となった。


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